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政府委員(警視監(警察庁警備部長)) 山口喜雄
戸高君が村田という人のところにダイナマイトを受け取りに行ったかどうか、これは本人が公判廷においてはっきりすることと思います。従って、私は、その点についてはこの席ではお答えを差し控えたいと思います。ただ、この点は御了承を願いたい。それは、この前も申し上げましたように、全国的に当時日本共産党が軍事活動を盛んにやって、各地でいろいろな事件が起っております。大分県においても同様であります。しかも、大分県の中で、菅生付近を解放地区と指定して、有力な党員を続々とあの中に送り込んでおる。そして、その中核自衛隊員の1人が、27年の3月17日に不審尋問で尋問された際に、ダイナマイトに信管をつけたものを所持しておるのを現行犯で逮捕いたしております。
そこで、警察としてはこれは何か考えてやろうとしているんだということで、いろいろ情報を収集してみたが、どうもうまくいかない。そこで、やむを得ない事情のもとに、戸高君を当時の警備部長が党に接近させた。この点は、私は、いわゆる一般論としてでなしに、あの具体的な事情のもとにおいては、やむを得なかったものと考えております。そうして、戸高君は党に接近をして、党のいろいろの会議にも出席するようになったのであります。その間に得ましたいろいろの情報は、直接小林君の方に報告してある。